『中国上海・豫園商場』骨董品購入・案内紹介マル秘情報「蔵宝楼の四階」⑬

さて、「蔵寶楼」の最大の見どころ、4階フロアーでの毎週開催されるフリーマーケット(?)の様子を何回かに分け紹介する。今回はその一回目。蔵寶楼の最大の面白いところかもしれない。

さて、中国ではここに限らず、以前は街のいたる所、人の歩く所の全てと言ってもいいほど、路上にもビル影にも広場や公園にも、勝手に(と筆者は想像しているが)品々を並べて販売している姿が見られた。

少し話は逸れるが、聴くところによると弱肉強食の原理か、どこにもショバ代を集める者がいて、本当は勝手に並べているのではなさそうであるが、日本のように別に反社会的団体ばかりではなく、色々な組織や人種の縄張りがあるようだ。

それに比べ、ここ、蔵寶楼の四階では毎週定期的に骨董市が開かれている。10年ほど前までは土日のみの開催だったが、中国のバブルの上昇によって最近ではそれ以外に、月曜日は〇〇のジャンル、火曜日は休みで水曜日は業者のみの拍売(競売)、木曜日は玉中心、金曜日は陶磁器中心などのようにほぼ全曜日開催されている。

とは言え、出店者の数はわずか約15メートル×約30メートルもあるかどうかのワンフロアーに約200ブースはあろうか、幅1メートル余りの狭い間口幅で座れば後ろに背中合わせに別の出店者、という具合のひしめき合った状態で床に商品を並べている。そのすさまじさは、日本人なら行ったもので無いと理解できないくらいの様相である。

雨が降っても雪でも、夏の酷暑でも空調は完備されており、その人いきれでそう感じるのかもしれないが文字通り熱気に包まれた空間である。

そして、出品者の顔ぶれは、蔵寶楼の他の階に店舗を構えているものから出稼ぎの骨董商迄多岐にわたり、子連れは少ないものの、夫婦、独り、グループ等様々、更に日本で言うやくざ者から書店主や骨董店主、盗掘商や更には女優をしながら趣味で出店している者など、なかなか面白い顔ぶれである。

商品はその時々の流行、というか、売れ筋の物が中心になるが、古書、宝石、衣類、民国物や最近造られた偽物ばかりの出店者もおり、大型の家具や木彫品を並べる者もいる。ありとあらゆる骨董品(等)をキャリーバッグ一つに収めて持参し、ビニールシートや新聞紙一枚の上に所狭しと並べるのである。その犇めいているさまは壮観である。

・・・⑭に続く・・・

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