激安眼鏡店■新大阪時計店■久々の訪問・松倉眼鏡店・百済時計店・3本1万円~

数あった眼鏡が壊れた。なぜ数あったか・・・?15年以上前、新大阪時計店に数度通ったから。

サラリーマンしていた時期、趣味も多く、釣り、登山、サイクリング、サッカー、書道、そして浴びるほどの酒に眼鏡を失うこともしばしば・・・。それで当時から激安だった新大阪時計店(今は新大阪時計眼鏡店と呼ぶらしい)にて、破損やレンズの傷、落として割った等々の度眼鏡を作りに行った。

30年ほど前、弟が「東三国に安いところがある。」と言って教えてくれたが、脇で話を聴いていた父も「知ってる。」と言って筆者は驚いた。父は眼鏡は掛けなかった。が、大阪人の庶民。流石、父である。

訪問すると、なるほど。最近の店内の様子は色々な方がブログ等で紹介しているので割愛するが、当時は店内へ入った途端から立場所の無いほどのフレーム陳列スペースの奥に、数台の機械を前に修正やレンズ加工をしている作業員の姿も見えた。研修生か海外人ともみうけられる数人が忙しく働いていたのが印象的だ。

最近では日本人の感覚も画一化されてきて、ネットや訪問経験者の談では「眼鏡2本+サービス1本の3本で1万円」と激安ぶりを紹介しているが、当時は行く度、また対応する店員によりけりで価格は違った。

筆者が紹介した部下が行くと、初めて眼鏡を作りに行ったにもかかわらず「一万円で8本の眼鏡を受け取った。家中に置いているし、それでも余分な物は子供のおもちゃにしている(笑)。」の始末で、筆者本人もその頃は訪問するその時により、「5本で1万5千円」だったり「4本1万円」だったりで、いつも行く前には「どう言ったら必要な数だけいかに安く買えるか。」を考えていた。

当時は社長なる方が時に店内に居り、彼がいて、なおかつ彼のお眼鏡にかなったお客は大サービスという特典があったようだ。ちなみに筆者の紹介した部下から紹介を受けた友人は、社長に「気に入った若者」だということで、なんの関係か、海に浮かべるヨット(ボートだったかも)を一艘もらったとのこと。

ところで、今回、その頃のストックで15年くらい間に合っていた眼鏡が全て壊れ、急に再訪問することになった。まだ同じ販売形態か不安になったので昔は口コミ以外無かった店の情報を、ネットで検索してみた。結果、健在なようだ。百済か安孫子か、当時の3店の兄弟店も健在なようで、更に尼崎など2店も増え、計5店舗の人気店になっていた。

最後の残った眼鏡の突然の破損で翌日から約2週間の出張が迫っていたので、電話で営業時間等確認の上、早速訪問。

名古屋、東京、甲信越に住んだこの20年ほどの間にも何度か存在を確かめに来てはいたが、店構えは全く当時のまま。店員スタッフの二三名を除いて他のスタッフは、筆者同様その分歳を取ったが皆頑張っていた。見覚えのある番頭さんにいつも説明の足りない女性、検眼にあたるおじさん、そして売り場のまとめ役のおじさん。転職転業に起業、そして各地を転々と放浪してきた身には、よくもまあ、永い間この店で…と感心。偉いなあという気になった。

全くシステムは昔通りで、まず機械による検眼。次におじさんによる検眼。そしてフレームを選び、それを渡すと40分ほど外に出て時間を潰す。帰ればフレームの微調整をし、代金を払い眼鏡ケースを選び、受け取って終了。

フレーム選びの時点で昔と変わっていたことがあった。当時は「〇〇本選んでください。」と言われたのが今は本数は言わない。それで選んで来たら「これとこれはいいのですが、サービスのあと一本はあっちの一角から選んでもらわないと一本当たり3,000円高くなります。」とのこと。先に言ってくれよ!!

で、今度はレンズ選び。何も言わなければ先方指定のプラレンズ。当時はプラレンズの方が高く、それでも希望して在庫があれば同価格であった。乱視が入っていても遠近両用でも調光レンズでも色の入った遮光レンズでも同じ価格だった。今は指定の物以外は割増料金、場合によっては後日引取りだという。それを聞いて、調光レンズを希望した筆者は厚かましく「まけてくれ。」と言ったが冷たく首を横に振られてしまった。

結局、3本作って、うち一つは調光レンズで合計13,000円。安いのか高いのか分からないが、これで当分どうにかなる。夜の運転時などは眼鏡がないとやはり不安である。

ところが、かなりよく見えるのでアレっと喜んでいたが、帰宅途上やはり以前の物よりも度がきついことに気が付いた。それも右のみ。このままでは13,000円が無駄になるので思い切って翌日電話。「もう大阪を発っているので、このまま様子見て、それでも慣れなければ10日後位に・・・。」と希望を言ったところ、「遠慮なく再来店ください。直しますから。」とのこと。

二週間後に再訪問したところ、ちょうど暇な時間帯だったのか丁寧に再検眼、説明はしてくれたが、なかなか理解のできない専門的な話を矢継ぎ早に言う。どうやら換えたくないのだな・・、と察し「もういいです!!」と帰ろうとしたら、明らかに態度が変わり、今度は3本ともレンズ交換するという。そうでないと困るので「ありがとう、ありがとう・・・」の表情で嬉しそうにしておいた。(だが本心はレンズ交換の待機時間中、店内での居心地が悪くなるのが嫌だっただけかも・・)

まあ、いずれにしてもこのグループはよく頑張っている。そして、店員の態度はいい者もいるし全てが悪いとは言えないし、少し入りづらい雰囲気の店ではあろうが、大阪の庶民育ちとしては十分及第点の店である。ネット時代に入り、全ての事が画一化されてきている現代、人間的かつ庶民的な部分は捨てずに頑張ってほしいと感じる。

このような昭和の匂いのする店がいつまでも頑張ってくれることを願う。

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