関東の名所●『富岡八幡宮・骨董市』出店●東京都江東区門前仲町楽市楽座

4月8日から11日までの、平成時代終盤の皇居勤労奉仕を終え、その足で久々に関東での骨董市に参加した。東京都江東区富岡にある「富岡八幡宮骨董市」である。

関東の露店骨董市には、過去「靖国神社青空骨董市(神社参道改修中のため中断中)」や千葉県銚子市の銚子観音、宗吾霊堂などに出店の経験はあるが、ここは初めてである。

上京の日程的に丁度合ったのと、靖国の骨董市でお世話になった当時の会主のご厚意により、露店骨董商新米の筆者には是非とも出店したい市でもあった。

先般、大きな事件の舞台となり、以前から開催されていたこの有名な骨董市の様子も気になり、また大阪護國神社にて「日の丸マーケット」運営という立場上、勉強することも多くあるだろうと、関西から荷物満載で走ってきた。

当日は四時半位には現地に到着すべしとの助言もあり、前夜門前仲町に面する八幡宮に下見。実際に未明四時頃に着いた。

運営担当者の指示を暫く待ち、出店場所を指定していただく。第二日曜は出店者が多いとのことで、裏門の歩道に面した場所になった。

歩道と車道の間には鉄パイプの仕切りがあり、車道に停車した車から荷物を持ち上げて歩道に置き、それから階段を数段上がり境内に搬入する。少し骨が折れたが何とか完了。その後門前仲通りの、日曜日は駐車禁止にならないという白枠の駐車スペースに急ぎ場所を確保し車を駐車。

設営があらかた済み、落ち着いたころ正面鳥居から境内中に至る全ての出店場所を周回し観察。裏口ではない他の場所は割と多くの人出で賑わっている。スポット出店で新参者なので仕方ないと諦めるが、真剣に骨董品などを探している人に限っては裏口も表もなさそうで、さすが伝統ある骨董市、本気の宝探しの面々は筆者の出店場所まで来てくれたようだ。

午後より雨予報であったので、少し早めに片付けを始めたが、筆者が出店することを事前に知っていた関東在住の友人達(奇しくも外国人ばかり、ハンガリー人と中国人の両カップル)が手伝ってくれ思いのほか早く撤収でき、周囲の常連の出店者がその機動力に驚いていた。

ここの市での多くの出店物は関西の市とはあまり変わらないが、やはり垢抜けしているように感じる。久々に関東人との商談で聴く関東弁は、新鮮だがやはり少し疲れる。関西人の骨董業者に言わせると「大阪の市では何を言ってもお客は怒らない、値段が安ければそれでいい。」との面白い言葉が思い出され、その反対で対応しなければと身構える。

四天王寺でも大阪護国でもお初天神でも売れなかった、江戸時代の三名の力士のサインの入った蒸篭の蓋(骨董ファンでなければただの汚い板切れだろう)が瞬く間に売れた。流石相撲の本場と感心。刃傷沙汰の事件から左程日がたっていないのに、隣の出店者は朝から武具刀剣が売れまくっている。やはり武家の多かった地である。

入り口周辺の人出の多いエリアの出品物も何となく違う感じがする。関西のように投げやりに箱に雑多な物が入っているような売り方をしている業者はどこにもいない。そして値段は少々高価気味。

筆者は当然の事ここでは馴染みの客はなく、かろうじて軍隊物が売れ、場代稼ぎにはなった程度だが、終日新鮮な気持ちで出店できた。

次回上京の折には、是非とも再度参加したい市である。

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