熱中症対策●夏場の骨董市●出店者事情・関西蚤の市神社仏閣・酷暑台風雨天

骨董市、蚤の市に出店を重ねる身として、夏場の出店時の注意事項について述べる。

最大の敵は熱中症対策。テント、寒冷紗、そして滅多にないが、場所によっては扇風機も使えるがこれは重宝である。昨今流行っている電池仕様の顔に向けた小さなおもちゃのような扇風機は役に立たない、というより気を取られるばかりで邪魔である。

水分補給。ポカリもジュースも水もそれぞれ弊害有り。単に暑いからと日に2リッター以上も飲むと、肥満、糖尿病、低ナトリウム血症、何よりも衣服がボトボトになったり塩だらけになったりする。カロリー消費が大きいので食事は必須である。血糖値を簡単に維持するため、筆者は握り飯と梅干を持参する。市販の赤飯など、塩の小袋がついているものも重宝だ。要は、腐りにくく、大量の水分も飲むので脂っこくなく、かつ消化のいい物がいいと考えている。

食品クーラー等の無い場合は、割り切って自販機などの飲料を躊躇せず購入することも必要である。飲み物はすぐに常温になるし、それでは体温は発汗によること以外なかなか下がらない。

服装は風を通しやすい物。余り肌に密着するものは良くない。つばの広い帽子は効果大、特に麦藁帽のような風の通る物。履物も足先に怪我をする可能性がある設営撤去時や荷下ろし時以外はサンダルや下駄履きが一番いい。

蚊除けに蚊取り線香は効果が大きいが、火気厳禁の場所もあるので注意。早朝や夕刻の涼しい時間帯には蚊の襲撃には閉口する。他の虫対策と共に場所によって準備が必要。

夏場は日が長いので、お客も早くから来場する。寂れた骨董市でも繁盛している骨董市でも例外なく本気のお客は日の出前から殺到する。日の出時刻が早いので懐中電灯持参者は冬場程は居ないが、やはり明るいので短時間で商品展示を終えることが必要である。その為には出店品の積み込みは、売り切ってしまいたいものや客寄せになるような商品は運搬車から荷下ろししやすい場所になるよう後積みが必要である。

炎天下では商品に直射日光が当たると傷む物も多い。漆器、木製品をはじめとして、蝋製品や燐寸やオイル物なども置き場所に注意する必要がある。セルロイドなど、昔はあまり言われなかったが今では危険物に指定されているような物には特に注意が必要である。

金属製品は直射日光に当たるとかなり高温になり、やけどをする程にもなるので、やたらお客が触らないように注意喚起することも必要である。誤って落とされて周囲の物もろともに破損することも多い。

変わった事例として、水晶玉などは下に置いた台などが集光効果により時間がたてば確実に発火するので置き場所には厳重注意が必要である。

紙製品の、特に退色しやすい赤など多用された印刷物や古い紙などは極力直射日光には当てない工夫も必要。印材で昌化石というのがあるがその中に「鶏血」という高価な種類がある。鶏の地の色によく似た赤い部分のある印材であるが、この赤色は真正品であれば褪色し、偽物の着色物は褪色しない。そんな商品についての知識も必要である。

天候に関して言えば、夕立等、降雨も多いのが夏場の特徴。急な雨が降った場合に対処できるような予備のビニールシートなどの持参が望ましい。夏場の天候の急変は何度も経験済みである。併せて言えば夕立等、急な降雨の可能性がある場合は決して地面に商品を直置きしない事である。

また、虫害、と言えるかどうか、場所によってはセミの小便もかかるし、段ボールの隙間に入る蟻、木陰での出店であれば、ゴキブリやコオロギ、カメムシなどの侵入にも気を付けていなければならない。樹上からの毛虫の落下やその糞の落下、季節問わずでもあるが鳥の糞にも要注意。

そして地面が未舗装の場合はハタキや手箒の持参は必須である。終日居るとかなりの砂埃を浴びる。商品によってはかなり傷むので配慮が必要である。また、撤収時の積み込みの際にもこれらの道具は重宝する。

夏場における露店出店での気の付いたことを羅列したが、書こうとしていて失念したことや、他の季節の事項についても今後折を見て発信していきたい。

体験した者にとってはごく当然の事でも、体験していない者にとっては目から鱗という事も有ろう。大したことは紹介できないが参考にしていただければ幸いである。

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