戦没者慰霊活動■『硫黄島戦没者遺骨収集事業参加★掘削調査立会い派遣』■東京都小笠原村硫黄島

標題の事業に参加してきた。

硫黄島において、遺骨収集事業へは過去10数回参加してきたが、調査立会いへの参加は初めてである。

数年前までは「開削調査立会い」と称して、手つかずの壕や土砂で埋没されたトーチカ内などの、文字通り残されたままの戦没者のご遺骨があるかどうかを実際に中に入って確認、英霊のご遺骨があるようなら、収容団の人数や収容までにかかる時間等を積算するのが「調査立会い」の主務であった。

現在は超音波探査や非破壊探査などにより土中の遺物の存在を確認し、それがご遺骨であった場合収容するのが目的で、事前に定められた場所を重機掘削するのに立会うという言う任務である。

厚生労働省職員若干名の指導の元、日本戦没者遺骨収集推進協議会の職員1~2名、日本遺族会担当1名、そして筆者が属する硫黄島協会1名という少人数の立ち合い団である。

今回は令和元年度の第二回であったが、同様の立ち合い作業は二三年前から継続されている。

6月末から7月にかけて、硫黄島は早や連日30度超えの酷暑。熱中症予防の為、終日通して4~5か所のみの掘削で、休憩時間もたっぷりととられる。健康への配慮は十分にされているが、立会というのはその通り「立会い」のみで、体を動かす「収容作業」の方が筆者の性に向いているかもしれない。

とは言え、英霊に対する想いに軽重はなく、それぞれが大切な慰霊のための作業と割り切り、立っているだけの作業を頑張る事となった。

降雨の為朝から中止になった1日を除き、作業通算11日間。その間浅い土中から大きな不発弾(米軍艦砲弾)1発。そして最終日の作業終了間際に、残骨とみられる下脚部から足骨にかけての数点のご遺骨が発見された。掘削立合い作業中にご遺骨が発見されるのは極稀であるとの事であった。

いずれにしても、島の他所から運ばれてきたご遺骨が発見されたことは喜ばしいことである。

7月1日が当初の離島日の予定であったが、事前に2日に変更になった。防衛省「航空自衛隊安全の日」に該当し、事故撲滅を期する日ということである。英霊の御霊と共に、殉職された自衛官の御霊にも黙祷を捧げたい。

CA390317

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