●神戸の名所●『新長田の鉄人28号』震災復興祈願巨大建造物昭和レトロ

月並みな記事かもしれないが、見るたびに感動する神戸新長田の鉄人28号。像そのものの詳細や建立の公的ないきさつについては、各所の案内所やネットを参照いただければいい。

神戸中心部から国道2号線をどんどん西進。須磨に近づく直線道路をまたぐ歩道橋が見えてきたらそこは新長田。新長田商店街を山側に抜けると開ける若松公園。

その園地のど真ん中に15.3メートルの鉄人が吼えている。

もとより鉄人28号は吼えない。しかし、その迫力と姿勢は「吼える」にふさわしい迫力である。直面するといつも心が強くなる。

関西人としては記憶も鮮明な阪神淡路大震災。そしてここ、長田の地も悲しい被害の記憶が鮮明に残る。全焼の商店街に生きたまま炎に呑まれた御霊は今も無念であろう。震災復興の区切りとして地域活性化を企図し進められた色々なプロジェクトはあったが、これほど勇気を与えてくれるものはなかったであろう。被災者慰霊の意も十分伝わってくるすばらしい巨大建造物である。

片道2時間余りかけ、年に何度かその雄姿を見に行く。最近新たに塗りなおされたその鉄人は、姿こそ同じであるがさらに鋭い目つきで地域を守ってくれていると感じる。

この園地、鉄人の足元では年中さまざまな催しが開かれる。そして、何もない日でも、観光客や一目見たさの人々がカメラやスマホ持参で訪れる。入れ替わり立ち代り、日本全国から、また海外からの訪問者が来る。力強さを与えてくれる、すばらしいモニュメントである。

対比して見える周囲のマンションや商業施設のビルも、その町全体が一体感を持ち美しい景色を成している。

悲しい震災の出来事から、すべての人々を勇気付けることのできるこのモニュメントに、無念にも命をなくした方々が応援してくれているのであろう。

勇気を欲しい時はここに行け、そして鉄人の目を御覧なさいと言いたい。

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