『古文銭・秦・半両』(古銭古代銭)

中国古代、始皇帝による最初の統一王朝の秦、及びその統一直前に鋳造された『半両』銭のいくつかを紹介させていただく。専門のマニア向けの記事ではないことご了解いただきたい。

時代が下って唐代に発行された『開元通宝』以前の円形方孔銭(丸くて中心の穴が四角い)を総じて『古文銭』と呼ぶ。

始皇帝についてはここでは愚説を並べるのは避けるが、ご存知の通り度量衡や文字の統一、諸制度の整備初め、それまで形状や重量組成のまちまちだった貨幣についても統一したというのが定説である。とは言え紀元前3世紀前後のこの過渡期であろう時代、書体や鋳造方法、仕上がり具合にかなりばらつきがあり興味深いものである。

まずは、直径(銭径)や重量については基本の数値はあるがなかなかばらつきも多く、銭文(書かれている文字)についてもいろいろである。併せて「半」字や「両」字の書体、面(文字の書かれていない部分)の地模様や起伏。縁や中心部の孔の周囲の状態、更に鋳造時の仕上げ状態等、現在の我々が使用しているプレス製法で作られた貨幣とは違いかなりの個体による違いが有り、それらを眺めたり分類するのも大きな楽しみの一つである。

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複数写真掲載をしているが、この『半両』銭の分類や時代確定は残っている文献も殆ど無く、『先秦半両』と呼ばれる始皇帝統一以前の物も混じっているかも知れないが、未だ浅学不勉強の身には判断付きにくく、今回はその多数の所蔵品または譲渡済み品の中から適当に選出し初心者の方への画像での紹介ということのみを目的とするので、詳しい方にはご容赦いただき、叶うなら誤り等のご指導給わりたい。またこれを機にご指導いただければこの上もない幸せである。

今後、時代順不同になると思うが、大雑把な分類に基づき古代からの古銭の色々を徒然に紹介していきたい。その最初として『半両』銭を取り上げさせて頂いた。

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