今回は、押し迫ったこの年末の話題としては全く相応しくないが、閑話休題、出てきたコレクションの話。
半年ほど前、久々に書棚を整理していて懐かしい物を見つけた。
標題の、阪神高速道路公団発行の「阪神タイガース優勝記念通行券」である。
ETCや、ネットなど無かった時代の紙ベースの通行券である。
当時より変わらず、トラの表情や黄色や白黒のイメージカラーはそのままで、通行券の部分は後の回数券よりも精緻な印刷がされている。
その後悲しいかな何十年も優勝の機会が無く、次の優勝時には本拠地のある西宮地域限定販売のグッズなども数多く出現した。なかなか無いのが阪神タイガースの優勝だ。
優勝に近づくと、滅多に無い商機としていろいろなグッズも製造販売され、期待のみで消え去ったグッズも多々あった。
しかし、今回の通行券は、初の道頓堀川飛込みの際の正真正銘の優勝記念グッズである。
もちろん今でも使えるのであろうが、この金額ではなくなった今の時代、不足分の金額まで払って使う者はいないであろう。
そうなってくると、阪神ファンのレアグッズとして珍重されるか、もしくはそれらの物品を販売している業者の商品となるだけの運命であろう。
さて、どうするか。高値で買い取りたいという人がいれば譲渡も考えるがおそらく高値にはならないだろうし、よほどのファンで、かつ優勝グッズ収集家の者でなければ、お金を払ってまで、わざわざ使わないと分かりきっている物を購入する変人もいないであろう。
そしてやはり、また再び書庫の肥やしになってしまう気がする。
でも、それでいい。
当時の優勝を共に喜び、分かち合った、そしてこの時代まで我が家で付き合ってくれた「紙片」に感謝し、大切に保管という特別なこともせず、いつまでも傍においておくことにする。
金券ではあるが、紙切れといえども当時の熱狂や充実感がこもっているのは確かだ。目には見えないけれどそういった意味で重みのある紙切れなのである。
サボりがちのブログ更新だが、こうして時は流れ、時折目を覚ますためだけのように今回のような物が人生の中で顔を現す。
時折そのような、まともに内容の無い話題でも、今後も気軽に乗せてみたいと思う。