戦没者慰霊■『大本営発表・硫黄島玉砕の日』■硫黄島協会阪神支部慰霊祭・総会・大阪護國神社

表記の如く、本日3月17日は、先の大戦にて硫黄島において、日本本土として初めて地上戦が行われ、その敢闘の甲斐なく「玉砕した」とされた日である。

「玉砕」、この島ではこの言葉は「組織的な行動としての最後の戦い」という意味で言われ、後日大本営が発表したものである。

硫黄島の戦いに関しては、戦史、評論、小説、生還者等の談話等数多くの機会で紹介されており、詳細についてはそれらに譲るとして、約1,000名の捕虜生還者を除き22,000名という多くの犠牲者を出したことに関して、いまだその遺骨さえ帰還していない英霊が、11,000柱もおられるという、文字通り「玉砕」の戦いであった。

米軍上陸以来、日を追っての戦況詳細についても割愛するが、硫黄島守備隊からの無線での「最後の突撃」報告をもって大本営が判断し、発表した玉砕日がこの3月17日である。

最終投降者は昭和24年というから、全てが突撃に参加したのではないのは明白ではあるが、その後占領され、長らくの間日本人は立ち入れなかったことからも詳細な戦況は伝わらず、区切りとしての「玉砕の日」とされている。

父を、主人を、息子を亡くした遺族のもとに送られた公用戦死通知の日付は、米軍上陸後まで守備に就いていた全ての将兵の戦死日は「3月17日」なのである。

さて、毎年3月第4日曜に行われてきた硫黄島協会阪神支部の慰霊祭は、諸般の事情から今年のみ偶々第3日曜に変更された。それがなんと、玉砕の日、3月17日ということで、今年は大きな意義を含む慰霊祭になりそうである。

私事だが、本来は遺骨収集に先駆けての現地調査の為に渡島している筈だった本日、当時と変わらぬ「渇水」という理由等の為、今回の渡島が中止になり、その為この大切な日に遺族の方々と一緒に慰霊祭に臨むことができる。

今、早暁5時半。少し仮眠し、午前中の慰霊祭に参列すべく出発する。硫黄島に特化し遺骨収集活動に参加している自身としては今日は大切な日である。英霊たちの安らかなご冥福を謹んで祈ってきたい。

拝礼 合掌

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