●関西の名所●『竹田城』・入山時期・今年の霧のシーズン・兵庫県朝来市竹田の天空の城

今月初旬、そう、一昨日まで竹田城の見えるところに居て3日振りに帰宅した。

丁度、川霧のシーズンか、夜半からの雨が早朝には霧雨になり、雨があがるにつれて、真っ白に立ち込めた霧は薄らいできた。

対岸、というか、丸山川を挟んだ対面の立雲峡からは半時間に数分の割で、頂上だけ城跡を見せる姿は、それこそ文字通り「天空の城」の姿である。

10時頃になると、常時頂上を見せるようになったが、同時に足元に麓の集落や川の蛇行も見られるようになる。そうなれば、ポスター等でよく紹介される「天空の城」のイメージはなく、ただの紅葉景色になってしまう。

筆者の住む南信州も、駒ケ根あたりから天竜峡付近にかけてはこの時期かなり濃い川霧が発生する。その規模はこの竹田城付近のスケールとは大違いの雄大さではあるが、ここ朝来市では却ってその地形が表現する変化に富む地形が幸いし、瞬間によってはまさしく「天空の城」となるのである。今が一番霧の発生が多く、美しい季節であることは否めない。

夜のライトアップは少し異様である。立雲峡から見ると、城のある頂上の平地全体に蛍光灯を付けているのか、城址は眩しすぎるくらいで、天空の城というより、何か施設か野球場でもあるのかと見間違うくらいの明るさである。風情は全然なく、異様な違和感のみが残る。

今の季節は入山禁止ではないが、中腹の観光駐車場からのシャトルバスは11月末で終了し、貸し切りバスのみである。歩いて登るには少し高齢者には辛いが、冬の時季はバスの運行停止は仕方ないであろう。

夜通し居た立雲峡の駐車場は暗いうちから貸し切りバスやタクシー、自家用車の観光客で溢れる。観光シーズンには深夜3時頃には数十台のスペースが満車になるそうである。

その来訪者の多くは外国人であった。南米、中国、台湾、韓国、マレーシア等など、日本の観光スケジュールに組み込まれているらしい。よって、駐車場あたりには諸事の注意書きの看板が乱立している。併せて早朝から喧しい団体もいて、駐車場での車中泊も早朝には起こされる羽目になる。

観光収入を得たいのは理解できるが、そのために本来あるべき姿の改造や風紀の乱れを誘っては本末転倒である。大きな観光駐車場の案内人によると、年々来訪者は減ってきているという。国破れて山河ありの状況にならないことを願う。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク