●勲章勲記・従軍記章章記・雑バッヂ●旭日瑞宝宝冠金鵄褒章校章徽章

骨董品を扱っていると必ず接する物がある。そのうちのひとつに、戦前戦後を問わず授与された勲章記章の類がある。その他の徽章や校章、団体の章まで入れると覚えきれないほどの数多くの物がある。

勲章に関しては等級の低い物から高位の物まで、そして文化勲章や外国勲章まで数多くの種類があり、また、記章に関しては戦前の従軍記章や現在軍隊を保有する国においての物まですべて数えれば数多くの種類がある。

そして、技能賞や、学校の数だけは少なくともある校章など、数え切れないほどの物を見ることになる。

校章や団体章を除くと、その殆どは、その功や働きに対して授与される物で、どこかで授与される者の功をねぎらう物が多い。そして、それらは必ずといっていいほど、授与される理由の記された紙切れ、勲記や章記が同時に渡される。

生涯かけた本人の名誉や勲功、命を賭けた従軍などに対する証明書で、且つ章そのものより明瞭大切な物なのであるが、それらが章と共に市場に出回っているのである。

現在の叙勲制度では、勲功は一代限りということになっているのは理解できるが、大抵の駆け出し骨董商はその多さに驚く。よくもまあ、こんな大切な物を手放すね!という具合に。

ある意味、団体章や校章などもその意を含んでいるともいえるが、戦前までは、いや、戦後も暫くの間は、たとえばオリンピックの金銀銅メダルなどのように、やはり大小問わずその栄光や誇りを意味する物であったに違いない。

あわせて、その種類の多さににも驚く。希少かどうか、珍しいかどうか、材質がどうかという問題ばかりではなく、その所有者のみがその価値を知るという類の物がほとんどであろう。

命を賭けた戦功をたたえる金鵄勲章などは、日本の国では戦前は最上位の勲章であったが、戦局切羽詰った時代には生前叙勲は廃止され、そして戦後はその存在すら廃止され、今は無一文の価値になったとはいえ、簡単に処分されること自体驚くことになるのである。

馴れ合い、もたれあいの慣習のみによりどんどん受賞者の数が増えてきた旭日勲章や瑞宝章などは、数年前から最下級の八等とその上位の七等が廃止された。そのこと自体どんな意味があるのか筆者には理解できないが、同じ功に対する評価が変わったととられかねない危険も孕んでいると言えよう。

色々感じることは多いが、その問題については今回は避けるとして、駆け出し古物商がよく見かける勲章記章類を写真で紹介したい。

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