■関西の骨董市■『道明寺天満宮 蚤の市』藤井寺土師ノ里

自身の出店する市の紹介をしてきた。

筆者は基本、何百人、何千人と来る大きなフリーマーケットや大骨董市には出店しない。

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お客の人出が多いのはいいのだが、それに連れ、出店業者も増える。また出店料もかさむ。

日数の縛りもあり、数日間で出店料数十万円、という市すらある。それなりに売り上げはあるようだが、そんな大きな商いが目的で始めた行脚稼業でもない。

人との出会い、見た事のないような商品との出会い、そして知らぬ土地での発見。それら副産物のため行商や露天出店をしているようなものだ。

さて、今回も関西の「大きくない」蚤の市で、しかも定着して長年続けられている良市、「道明寺天満宮 蚤の市」の紹介を始める。

毎月25日開催。雨天中止。

大阪府南河内地方の藤井寺市、土師の里駅近くに道明寺という寺と道明寺天満宮という二つの良く似た名称の神社仏閣がある。神仏分離等の事情で今は別組織であるが隣同士かというほど近い。

どちらも駅から徒歩5分以内だ。道明寺を左手に見て、その先の左が道明寺天満宮。菅原道真公ゆかりの由緒ある神社である。

山門をくぐり、敷地内に入ると開けた駐車場の端に石畳の参道があり、そこを進むと拝殿に着くようになっているが、その参道左手、土塀までの間が出店スペースである。

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梅林も広く、梅の季節など時期によっては、的屋などの飲食屋台も並ぶようであるが、通常はそこに我々骨董業者ばかり約20店ほどが並ぶ。レギュラー出店者は近畿各地から参集しており、それぞれ得意とした商品を並べている。

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12時頃から、ここの市でもお客も混じった商品のオークション(競売)が始まる。お客といっても常連客が殆どで、自宅保管の収集品などの商品を持ち込む方も何人か居られる。

参加者は蚤の市のお客と出店者が殆どで、和気藹々と始まって、大きな声で掛け声や欲しいと思う金額の声が飛び交うと、一般参拝者や観光客も物珍しそうに立ち止まる。もちろんそのような方々が参加しても問題はない。買う方も出品する方も手数料はないので、気軽である。

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競売の間は当然来店者は途切れる。常連の客はすべて始まる時刻になるとそこに集まるからである。それほど楽しく、ゆっくり過ごせる競売会のようだ。

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説明が後先になるが、他所の市同様、朝は6時乃至7時頃から開店する業者が多く、競売会が終わって一時間後くらいに商品を片付け始める出店者が多い。ある意味、競売中の方が各店舗をじっくりゆっくり商品を見て歩けるチャンスかもしれない。

道明寺天満宮の市は、出店者もお互い顔見知りのものが多く、いい雰囲気でその分いい商品が揃っていると感じている。古民具、美術品、工芸品、刀剣武具、古着等々中々のもので、そしてそんなに価格も高くない。

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また、梅の名所で歴史的にも由緒ある地であるので、一度ゆっくり出かけられてはいかがと考える。人ごみで競って掘り出し物を焦りながら探すのではなく、ゆったりとした時間が流れる蚤の市であると感じられるはずだ。

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