関西関東を問わず、昔から各地で蚤の市や骨董市が開かれている。それ以外にも古美術商や専門の骨董品を扱う店舗もあり、また最近では「お宝ブーム」で一般の人々の中にも興味を持つ方が増えられたように感じる。
一攫千金を目した骨董収集の時代は今でも同じだが、最近では人間力向上の為、また時代を経た落ち着きを求める「まじめな」収集家が増えたとも感じる。
骨董品と一概に言っても、そのジャンルはまちまち。古物取り扱いの免許取得時にはかなりのジャンルが提示されるが、自転車や中古車、貴金属に宝石、金券までが古物の範疇ではあるが、ここでは俗に言う骨董品のジャンルを並べて紹介してみたい。
子供の年代でも興味がわき、入門しやすいのは比較的価格の張らなくて時代を感じることのできる、切手や古銭が一般的であろう。凝ればそれは数千万円という希少品もあるのだが、それはある意味投機の対象にもなるので、筆者は純粋の骨董趣味とは一線を画して考えている。
道具類と呼ばれる古民具、古い家具、大工道具など。また業界用語で「紙類」と呼ばれる古写真や古地図、廃盤図書や絵葉書など。そして有名作家による絵画や掛け軸などの古美術品。古美術品の中には銅器の置物や鉄器なども含まれる。
また、一般的なものとしては陶磁器の壷や皿や茶道具、華道具、そして文房四宝の硯やその他の物。香道具などもある。
ジャンルを絞れば軍装品や武具、ミニカーなどの古い玩具なども多くのマニアの居る世界であろう。古着だけをとっても、着物からただの古着まで多彩である。
土人形やこけし、ペナント、至るに古い各地土産や土鈴などなど、多岐にわたる。数え上げればきりがないのが骨董品の世界である。
各地で開催の蚤の市ではそれらが一ところに集まる。なんといってもその雑多さが骨董市や蚤の市の面白いところであろう。店舗を構えた専門店とは違う楽しみがあることは確かである。
骨董市を運営する身として、その時代を感じさせる品々を取り扱う古物業者に益々頑張ってほしいと考えている。
いつの時代も、文化を残し引き継いでいくのは、決して新しい物を取り扱う者ではなく、いにしえの古い物を取り扱う面々の大きな力だと考えている。
社会貢献の担い手として、筆者自身も含め使命感を持ち頑張っていきたい。