『田舎暮らし・洗浄済食器の並べ方』昭和の生活

最近では、いや、もう一昔前から「食器洗浄機(器)」という便利な物が普及しているようだ。新築の家屋の台所周辺には設計の段階から据え付けられている所も多いと聞く。また、そうではなくても多忙な主婦をターゲットにし、電気器具の量販店に行けばかなりの種類と台数が展示されている。箱型の家庭用電源で使える手軽な大きさの物もあり、今ではかなり普及しているかもしれない。しかし、勿論そんな物は不要で「手洗い」と「自然乾燥」が一番と割り切っている家庭も多いに違いない。実は自身もかなり以前に購入した事があるが今となっては無用の長物で、その機械は偉そうに狭い台所の中心部に鎮座ましましている。手洗いか、機械による洗浄や乾燥か、つまるところその判断はそれぞれの衛生観念によるところが多いと考える。

さて、今回は使用済み食器の手洗い後の並べ方について、勝手気ままな私見を述べる。読者の中にはすでに当然のこととして実践されている方々もかなり居られ、今回のような投稿にご叱責を受けるだろうと覚悟しているが、そのような場合は御笑読いただいた後、よりすばらしい手法やご意見を頂戴給われば幸甚である。

かなり古い元農家仕様の木造の小家では台所は結構広い。おそらく以前の所有者が、土間や竈を排除し、昭和の中頃改築したのであろう。おかげで初期のステンレス流し台なる物が設置されていて割りと広いスペースがある。水道管が露出配管されてはいるが、冬の極寒対策の為、凍結防止帯も綺麗に巻かれている。外気とは古い模様ガラス一枚という断熱効果の全く期待できない構造ではあるが、おかげでそこに簡単な棚を置くことが出来、食器の置き場所には困らないはずである。しかし、「とりあえず空いた場所に物を置く。」という悪癖のある無精者の小生には、住んでしばらく経った頃からいつも辺りは物でいっぱいの状態になってしまっている。余談はさておき、シンクは比較的深くその左右に調理の為のスペースがある。更にその右側にはガスコンロを置くスペースがあるので必然的にシンクの左側に洗った食器を載せる籠(カゴ)を置いている。作業の動線としては当然の事であろう。

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籠は材質大きさ形等、色々試行錯誤してきたが現在はステンレス製の長方形の物で受け皿がある物を使っている。以前使っていたプラスチック製のものは強度確保の為格子の部分が幅広く頻繁にそれ自体の洗浄が必要で、また水の抜ける隙間の部分に汚れがたまり易く、洗いにくい。しかし、小家の食器はその殆どが陶磁器製で、ガチャッと食器が倒れたりすると食器自体が破損しやすい。また、受け皿も元々流し台がステンレスでシンクに向かって排水されるような傾斜もついており、必要ない。それどころか田舎暮らしでは毎日確認していても籠と受け皿の間に蜘蛛の巣が張ったり、カメムシやその他の衛生害虫が入り込んだりする。寒冷地のせいかゴキブリこそ見ないが、そんな事があると、その都度籠の中の食器を洗いなおさなければならない。籠の素材については一長一短だがやはり使い捨てが出来る樹脂の方がいいかも知れない。

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毎日毎食、都度洗えばいいが、時間が無くなかなかそうはいかない事もある。自然とシンクに使用済みの食器がたまる。たまれば、少しくらいは・・となり、また増える。シンクいっぱいになる事もしばしばではあるが、一応使った食器は簡単に水洗のみして水を張って置いておくので、基本的には食べ残しや付着した調味料の汚れが腐敗したり硬化することはない。自慢には決してならないが、未洗浄の食器を溜める秘訣だと内心は自己擁護している。そんな事態に陥った暁には本腰を入れて一気に洗う。家族の人数が多く、使用する食器の数の多い家庭ではそれは毎食後に襲ってくる事態なのであろう。

以前は洗い桶なる物を置いていたが邪魔なので排除した。浸け置き漂白などの際以外は必要ではない。毎回最後に桶自体も洗う必要があり、いらぬ手間が増える。それより洗浄作業が全て終わった後、シンクの中には何も置かず乾燥させた方がいい。そして早速洗剤を付けてスポンジ洗いだ。洗剤はごく少量でいい。スポンジが劣化していなければ二三滴でいい。そのままよく揉むと暫くするとかなり泡立つ。界面活性剤なので泡立てば効果は高い。よく、どっぷり付けてすぐに食器をこするという光景を目にするが、洗剤が早く減り手の荒れを促進するばかりでいい事は何もない。付ける量に慣れてくれば洗剤を予め水で薄めておくという方も居られるだろうが、泡立つのが遅いのでお勧めは出来ない。肝心なのはよく泡立てる事だ。

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洗うのは大きな平たい皿などから始める。大きな物の上に順次小さな洗った物を載せていく。そして、次に再び大きな丼鉢のような深めの食器や茶碗を・・・。こうしていくとシンクという限られた場所の中でかなりの量が積み上げられ、どんどんシンク内の場所が広くなっていく。一旦食器の洗剤洗浄が終わると次はその積み上げられた食器の上から水を流しつつ籠に上げていく。その間、蛇口から水を流し続け流水で洗剤を除去する。素手で表裏を流していくと洗剤が流れきった状態や万が一食器に残っていた汚れが良くわかる。流水なので手指についた洗剤もきれいに流れ去る。積み上げた食器の真上で流し水をしているので、時間が経つと共に次に洗う食器の洗剤も半ば流れている。最後の方になると水洗はほぼ必要ない位まで洗剤は流れ落ちている。かければゴキブリでも死んでしまうという中性洗剤が完全に除去しやすい方法である。

次に籠に上げた洗い済みの食器を並べる手順について。洗剤洗いとは逆の順序で水洗してきた物を籠に上げるのであるから、小さな物から並ぶわけである。乾燥後、都度水屋や食器棚にしまいこむ場合は完全に乾燥してからでないといけないが、そうではない場合は籠の手前の方から縦に立てて並べていく。そうする事により、よく水が切れ、次回使用時どの食器がどこにあるのか一目瞭然である。食器と食器の隙間が大きいと収納にも場所を取るし、水洗直後の器なので効率よく水切りをしたい。それでも籠に乗り切らない場合は既に立ててある食器の上に見込を下に向けて乗せ水を切る。

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これらは使用した食器が籠に入りきらないほど多くある場合の一工夫の方法であるが、合わせて洗剤から弱い皮膚を守る、口に乾燥した洗剤を入れない、洗いの時間を短縮する、食器を次に使い安くする、狭いスペースを有効に使う、早く乾燥させる・・・等々、実際に自身が体験し気がついた事柄である。内容にはごくありふれた事柄ばかりの羅列になったが、たまに他の方の食器洗い作業を見る都度、一度投稿しようと考えていた。

稚拙な内容、駄文にご容赦を・・・。

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